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【感染症情報】百日咳~知られていない息つめ発作
2016.04.12
ここ2週間で、年長児の百日咳(ひゃくにちせき)の患者さんが複数でました。
臨床症状から百日咳を濃厚に疑い、
血液検査で百日咳抗体の上昇(抗PT-IgG>100)を確認し、確定診断しました。
百日咳は乳幼児では、特徴的な咳が発作的に頻発するのですが
大きなお子さんや成人では症状が異なることがあります。
これは全然知られておらず、注意が必要です。
みなさん、小さい時に百日咳を含む三種混合(今は四種です)を通常接種したはずですが
大きくなるにしたがって、その効果は当然切れてしまいます。
そうすると、やはり百日咳菌に感染してしまいます。
決して、赤ちゃんだけの病気ではないのです。
年長児や成人では、『息つめ発作』が特徴的です。
夜間に突然、『息が吸えない!』と言って苦しみだすのです。
しばしば、喘息やクループと間違われますが、違います。
百日咳は、乳幼児を除き、専門家でないと診断が非常に難しい感染症の一つです。
また、発症初期でないと、クラリスロマイシンなどの抗生剤が効きません。
咳が激しい「痙咳期(けいがいき)」に入ると、薬が効きにくくなり、咳がいつまでもとまらなくなります。
診断が難しいうえに、治療もすんなりいかないため、年長児や成人が赤ちゃんの感染源となります。
もしも、赤ちゃんに感染すると、命取りです。大げさではありません。
当院のかかりつけ患者さんには、私は開院時の内覧会から、ずっとお話ししていますね。
『咳は、咳止めを飲んで治すものではありません。
咳止めをもらって安心して帰っていてはいけません。』
いつも来てくださっている方々にはだいぶ浸透してきているのを感じています。
当院では、できる限りその原因や病原体の診断を行っています。
以前、私がラジオで「咳」についてお話した内容です。
百日咳にもふれています。
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http://medical.radionikkei.jp/yakugaku/date/20120413/
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